むかつく事ばっかしの社会に負けずにもっと上を目指す向上委員会

戦の予感がする夜(黙祷編)

夜に出立してる。

なんせ闇の住人だから。

その日はいつもより闇の血が騒いでたので、百鬼夜行でもあるのかと思ったけど、スルーして平常運転した。

つまり夜のドライブ。

寒いし膝痛いし自転車通勤は厳しいのでナイト2000で通勤してる。

とはいえ俺のナイト2000は無口なので一言も発してくれないけど。

買い替えようかなと思うけど、まだまだ走れるので、その夜もナイト2000でオートドライブしてた。

俺ぐらいのドライビングテクニックがあると全身で運転しなくとも腕と足と目の三者に任せるオートドライブが可能だ。

 

耳はいらない。

 

耳さんには別の仕事があるから耳さんは数年前から別チームにいってもらってる。

 

耳さんにはラジオ情報を脳に運ぶ仕事してもらってる。

 

別にナイト2000が喋ってくれなくてもラジオある。

ラジオはかなり好き。

最近特にお気に入りのラジオが出勤時間に聞けるので職場に行くのが楽しいなどと錯覚してしまう。

 

そんな日常を非日常が突然襲ってきた。

いや襲われてはいない、姿を現しただ。

 

まもなくラジオの時間だとウッキウキで運転(オートドライブ)し、ラジオ聞く準備しながら峠越えにさしかかった時にエンカウントした。

 

巨大な影。

 

まともに走行上の車線に俺の射線に壁のように現れた。

一瞬、コンマ0,0001秒だけヌリカベが百鬼夜行に不参加の俺を拉致しにきたかと焦った。

コンマ0,0002秒で5個の言い訳を思いついたがコンマ0,03秒で違うヌリカベじゃない生き物だと視認した。

 

2つだ。

一つじゃない二つ。

 

距離にして5メートルあるかないかの危険領域。

 

ただの障害物ならば一般人でもギリ避けられる距離ではあるけれど、それはただの障害物じゃない動いてる。

 

危機レベルが5を突破したのでオートドライブが強制解除されて手動に切り替わった。

 

腕、足、目だけじゃ無理だ口さんの力が必要だ!

 

「うわあああああああああああ!!!!!」

 

ギリ避けた。

危なかった。

久々に腹の底から叫んだ。

ちょっと気持ちいい。。。

 運転中に余計な作業してちゃ危ないのを再認識した。

すれ違いざま流し目で確認すると祟り目で睨み返してきた。

以降、このような事象を流し目に祟り目と呼称します。

 

 

巨大な壁は乙事主だった。

 

いつから奈良にきてたのか最初からいたのか知らないけど奈良で初めて見た。

戦か。

また戦をする気か。

鮮血の猪鹿蝶合戦をまたする気なのか俺は今回参加しないからな!

 

そうじゃなく。

そうではなく。

乙事主の傍らには倒れてるイノシシがいた。

子供か兄弟か夫婦なのかは知らないけど、それを庇うようにして離れない乙事主。

 

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こんな目で睨まれた。

悲しみと諦念と怒りの混ざった目。

「お前ら人間風情がよくもやりよったな」

そうテレパシー飛ばしてきた。

 

違う俺じゃない!

俺じゃないから!

そう弁明しても乙事主の目が脳裏に焼き付いて離れない。

 

「貴様達人間を祟ってやる。霊戦じゃ敵は人間ぞ」

 

そう、目で語ってた。

 

俺避けたから違うからねやめてくれ寝不足気味なんだコレ以上睡眠を妨害するのやめてくれ!

そうテレパシーを送り返した。

ついでにラジオに投稿していいかな? もうすぐお気に入りのが始まるというタイミングだし!

聞こえてんだろ知ってるぞ俺には分かってるから!

というテレパシーも送っといた。

悲しい事に返事はなかった。

 

暫時、バカッター軍団よろしく写メ撮りに戻ろうかと思ったが、後続の流れが激流でとても止まれない。

反対車線も膨らむ車の対応で激流となってる。

 

激流にもなろう。

闇の住人の俺だから咄嗟によけたけど、一般人じゃ無理だ。

乙事主そこを離れろ! お前も死ぬぞ!

そんなテレパシーも送ったけど、後続車達もちゃんと避けてる。

そりゃそうか、この時間だ闇の住人が運転してるに決まってる。

決まってはいないか。

中には一般人も混じってて、そいつが倒れてる方を轢いたんだろう。

 

馬鹿が。

 

避けきれないスピード出すんじゃねーよ速いが上手い運転じゃねんだよ周囲の異変に対応できる速度で尚且つ周囲の車になるべくブレーキ踏ませないスムーズなのが上手いんだ。

 

もっとも、感情のブレーキとか踏みまくりだけど周囲の人間が人生のドライブ下手なのばっかだから衝突を回避するのにブレーキ踏みまくり。もしくは先が見えない人生の道ではブレーキ踏んでしまう若い奴ならばノーブレーキで進んで確かめるんだろうけど、もう飛べないというか飛び出さない確認してからスルスルと進んでく。

 

話がそれたけど、冬だし食べ物がないんだろう。

でも、それでも人間界にまで降りてくるのはダメだルールが違い過ぎる。

俺だって未だに人間界のルールに馴染んでない。

ポっとでの山の主が降りてきて対応できるわけない。

何がどう悪いのか分からない。

何かが悪い。何かしら狂ってきてるという事だけしか分からない。

この世界がどこに向かってるのか見えない。

そろそろブレーキが必要だと感じるけど時代は加速して加速するだけで止まらない。

そんな時代に書いた日記です。

崩壊した世界で未来の人が見る事があるなら参考までに。

 

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